和可菜

食の街神楽坂の老舗旅館

「和可菜」は食文化の街神楽坂にある老舗の和風旅館です。

所在地は飯田橋駅より徒歩7分の距離となっていて、細い路地に入り込んだところにひっそりとした佇まいを見せています。

繁華街の大通りから離れていることと、お店の看板が控えめであることから予約をしてもすぐに見つけることができなかったりもします。

神楽坂周辺には細い裏路地が多く、道もくねくねと曲がりくねったり坂が上下していたりとなかなか通りにくいこともありますが、そんな石畳の風情ある道の途中にあるのが「和可菜」なのです。

裏路地

この旅館は古くから多くの文筆業の人が利用をしてきた知る人ぞ知る名店で、締め切り間近の作家さんたちが缶詰になって出来上がるまで中で作業をするということが何度も行われてきました。

ですのでこの旅館の中でできあがった名作・大作も多く、過去に利用をした作家さんたちからも「ここにいると不思議と落着いて書ける」という感想が聞こえたりもします。

下宿のような気楽さが特徴

しかし「和可菜」では何か特別なサービスや接客をするわけでなく、朝のみ提供する食事とあとは定期的にお茶を出しにいくというくらいしかお客さんと仲居さんが接する機会はありません。

もともとオーナーである女将の和田敏子さんは旅館業や接客業を専門に長く勤められたわけではなく、「和可菜」も静かに神楽坂の片隅でスタートした旅館でした。

それが昭和の時代の文筆業の方たちに気に入られたことで長く続く名物旅館となり、今もそんな「ホン書き旅館」を観光しにくるお客さんの足が絶えません。

2階建ての木造旅館である建物は内装も昭和の時代さながらの雰囲気を残しており、足を踏み入れると旅館というよりも田舎の下宿か地方にある実家のような雰囲気がただよいます。

実際そうした第二の自宅のような雰囲気が多くの文筆業の人の心を掴んだようで、常連の人などはまるで実家に帰ったような気分で仕事をするのだと言っていたりします。

素朴な朝食もまたよし

「和可菜」では食事は基本的に朝食しか提供しないプランとなっていますが、毎朝出される食事は炊きたての白米に焼き魚、野菜の煮物に味噌汁、お茶と素朴な和定食のようなメニューとなっています。

神楽坂といえば周辺には高級フレンチやイタリアンのお店もたくさんある街なのですが、その中にあってこうした素朴な和食を出してくれるというのもまたありがたいことです。

宿は女将さんが一代で引き継がずにおくように考えているそうなので、営業をされているうちに一度は行ってみることをおすすめしたいです。